社員奮闘記

懐かしいけど新しい

2005-09-23

こんにちは。すっかりデザインチームのスポークスパーソンになった(?)、えみっふぃーです(^^;
今回も、前回に引き続き、「GR DIGITALデザインへのこだわり」をお伝えします。

デザインチームに話を聞いてみると、GR DIGITALのデザインのポイントは、いかに以前のGRシリーズ(銀塩)の血統を尊重しながら今日のデジタル時代にふさわしいものに仕上げるかというところにあったようです。
GRファンの愛着も大事にしたい、しかし過去にこだわりすぎては前に進めない、そんな二律背反をどう昇華させたのか──、今回はそのあたりをデザインチームとの一問一答でお伝えしたいと思います。

Q GR DIGITALは一般のコンパクトデジタルカメラとは一線を画すデザインになっていますよね、曲面が多用されていたりとか。
A 一つはGRシリーズの継承を図ったということ、もう一つはデジタル一眼のサブカメラとしてお使いいただこうということでそのマッチングを考えました。
Q GRシリーズの継承でこだわった点は?
A 「使いこなす道具」というコンセプトの部分ですね。虚飾よりも実用性、高級感よりも質実剛健であることを何よりも大事にしました。
Q 銀塩のGRとソックリにしようなんて思いませんでしたか?
A やろうと思えばできたでしょうね。でも、銀塩とデジタルではメカニズムもプロセスも異なっていますから、使っているうちに間違いなく不満が出てきてしまうと思いますよ。銀塩と全く同じデザインにしたらおもしろそうだという声もありましが、そうすると結局ギミック(人を驚かす仕掛け)になってしまって、使い勝手は悪くなって、一番大事にしたかった「使いこなす道具」というコンセプトは実らなかったでしょうね。
Q GR DIGITALならではの新しい試みもありますね。
A 代表例は、ツイン・アップダウン・ダイヤル(電子操作ダイヤル)の採用です。これは従来のアジャストボタン(ADJ.)にもう一つダイヤル式の操作ボタンを組み合わせたもので、コンパクト機では初の試みだと思います。ボタンやダイヤルを増やすことで操作が煩雑になってしまっては本末転倒ですので、操作性や機能の割付、配置などはかなりの時間をかけて検討しました。

[ツイン・アップダウン・ダイヤル]
ボディ前面と背面にそれぞれダイヤルが配置されている。
ツインダイヤルの配置

Q 今回はサイズにもだいぶこだわったようですが、それによっていろいろ苦心した部分もあったのでは?
A ズームボタンの配置をどうするかということで随分議論しましたね。これは再生時の画面拡縮と撮影時の機能割り付けに使用するボタンです。これまでのCaplioシリーズでは横位置で配置されていましたが、今回は液晶サイズが大きくなったこと(2.5インチ)もあり、従来の配置では撮影時に親指を置く場所がなくなってしまうという問題が出てきました。そこで思い切って縦に配置することにしたのですが、それによって他のボタン類への運指(親指の移動の仕方)も変わってきますから、そこでまた新たな課題が出てきたりと悪戦苦闘しましたが、細部に至るまでこだわって取り組みました。
[ズームボタン]
左がGR DIGITALのボタン(縦配置)、右はCaplio GXのボタン(横配置)
GR DIGITALズームボタン  Caplio GXズームボタン


話はこの後、インターフェイスやメニューのデザイン、さらにはパッケージングへと進んでいきました。それはまたの機会にご報告したいと思います。

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